11月7日に日本野球機構(NPB)と12球団による実行委員会で指摘を受け、北海道北広島市に建設中の新球場「エスコンフィールド北海道」が、公認野球規則に定める規定を満たしていないことが分かりました。
2023年3月開場に向けて約95%の工事が終了した中で思わぬ問題が持ち上がっています。
今回はエスコンフーィルド北海道が指摘を受けた原因と今後について知らべてみました。
新球場が使えない理由はスタンドとフェンスまでの距離が近すぎた‼
新球場が使用できない理由とは?

「エスコンフィールド北海道」でのホームベースからバックネット側のフェンスまでの距離は約15メートルしかないことが指摘を受けています。
スタンドからフェンスまでの距離が近いことは、臨場感の面において大きな特徴を持つ球場ですが、野球規則の要件を満たしていなかったことが、問題となっています。
本来、必要な距離は18.288メートル以上を必要とすることが明記されています。
公認野球規則では、試合を行う競技場の構造が細かく設定されており、野球規則2・01において「本塁からバックストップまでの距離、塁線からファウルグラウンドにあるフェンス、スタンドまたはプレーの妨げになる施設までの距離は、60フィート(18・288メートル)以上を必要とする」と明記されています。
えっ!日本ハム新球場使えない!? ファウルゾーンの広さ公認野球規則の規定に満たず(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース
〇他球場と比較すると
・札幌ドーム 24.5m
・横浜スタジアム 23.8m
・神宮球場 19.6m
・ゾゾマリン 19.0m
・ベルーナドーム 18.4m
・甲子園球場 18.4m
・楽天生命 18.3m
・東京ドーム 18.3m
・バンテリンドーム18.3m
・京セラドーム 18.3m
・ ペイペイドーム 18.3m
・ マツダスタジアム 18.3m
・野球規則 18.288m
・エスコンフィールド北海道 15m
原因は解釈の違いか⁉
今回のエスコンフィールド北海道のトラブルの原因は解釈の違いではないかともいわれています。
なぜこの問題が発生したのか。理由は2つ考えられる。一つは野球規則の「言葉の違い」だ。先述した日本の規則では、今回問題の距離は「60フィート(18・288m)以上を必要」と書かれている。公認野球規則はアメリカの公式規則『Official Baseball Rules』を基本的には翻訳したものであり、“本場”での記述も確認しておきたい。原文はこうだ。
物議を醸す日本ハム新球場「ファウルゾーンの広さ」問題。事の発端は野球規則の“解釈”にあった?(THE DIGEST) – Yahoo!ニュース
公認野球規則はアメリカの公式規則『Official Baseball Rules』には以下のように記されています。
「It is recommended that the distance from home base to the backstop, and from the base lines to the nearest fence, stand or other obstruction on foul territory shall be 60 feet or more.」
日本では、フェンスグラウンドからフェンス、スタンドまでの距離は18.288m以上と記載されています。
しかし、原文では、『推奨される』とのことで、必要条件ではないとのことです。
翻訳すると、「本塁からバックストップまでの距離、塁線からファウルグラウンドにあるフェンス、スタンドまたはプレーの妨げになる施設までの距離は、60フィート(18・288m)以上」までは公式野球規則と同じ。問題は「It is recommended」の部分にある。日本ではこの箇所が「必要とする」になっているが、原文では「推奨される」とあり、必要条件ではないのである。
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実際、メジャーリーグではこの60フィートを満たしている球場はわずか2球場だけで、大半が16m以下となっています。
最短ではカウフマン・スタジアム(カンザスシティ・ロイヤルズ)12.7mとなっています。
2020年に開場したグローブライフ・フィールドも42フィート(12.8m)であり、少なくとも本場アメリカでは重視されていないようです。
今回、「エスコンフィールド北海道」の設計会社はアメリカのテキサス州に本社を持つ全米最大手のHKSです。
このHKSは、これまで数多くのリゾートホテルや球場も手掛けてきた会社で、今回は大林組との共同建設を担当しています。
メジャーではほとんど注視されない規則で、これまで携わった球場も60フィート以下だったことを考えれば、“推奨”通りに設計したことも考えられます。
エスコンフィールド北海道の魅力とは?

グランドからスタンドまで近く臨場感が味わえるのが魅力ではないでしょうか。
ES CON FIELD HOKKAIDOは、敷地面積5ha、収容人数は3万5000人。掘り込み式フィールドから地上4階まで観客エリアが広がります。
周辺環境との調和を第一に考え、建物中層部にテラスを複数造るなど、地域に溶け込むデザインを採用しています。細部にまでこだわった新球場は、日本初の開閉式屋根付き天然芝球場。芝の育成を促すため南側は一面のガラス壁に。みずみずしい草の香や色鮮やかなグリーンを目にすることで、観戦する側もまた癒されます。五感で心地よさを感じることができる、プレイヤーファーストとファンファーストの両立を目指す球場です。
ABOUT ES CON FIELD | F VILLAGEとは | HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE | 北海道ボールパーク (hkdballpark.com)
今後はどうなる?
今後について検討していく段階でありますが、どちらにせよ改善が必要ではないでしょうか。
例外的にこのまま来期は新球場を使用するか、難しいでしょうが別の球場を使用してその間に改装するのか、規約を変えることは難しい為、スタンドを削ることも考えれます。
まとめ
今回はエスコンフィールド北海道の使用について調べてみました。
臨場感がありグランドからフェンスが近い魅力的な球場ですが、今後の動向に注目ですね。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました